「フリーランス(個人事業主)になりたいけど、保障が少ないしお金に困りそうで怖い」
このような悩みを抱えていませんか?
フリーランスは、もし自分が一時的に働けなくなったら生活費や家族のことが心配になりますよね。
「保険は必要ない」と言われる方もいますが、フリーランスになるなら、保険への加入は必要です。特に以下の保険は重要でしょう。
- 個人年金保険
- 死亡保険
- 所得補償保険
- 賠償責任保険
今回は、フリーランスになりたい方に向けて、
- なぜ保険に入るべきなのか
- フリーランスにおすすめの保険
について解説します。
フリーランスは保険の重要性を知らないと、もしもの場合に対応できないので、早めに理解しておきましょう。
目次
フリーランスが保険に入るべき3つの理由
フリーランスとは、会社に所属せずに仕事ごとに契約する働き方です。令和2年5月に内閣官房日本経済再生総合事務局が公開した「フリーランス実態調査結果」によると、フリーランス人口は462万人です。
このように、フリーランスが一般的になった中で、仕事上でトラブルや問題に合う方も多くなっています。同じく、「フリーランス実態調査結果」によると、仕事が原因の病気やけがの経験がある方は全体の2割、病気やけがにより仕事の中断経験がある方は1割です。
また、調査におけるフリーランスの54.1%が過去に主な取引先のトラブルを経験していると回答しています。それにより、契約の打ち切りや損害賠償請求の可能性も否定できません。
そのため、フリーランスとして働くうえで、保険への加入は必要です。ここでは、「フリーランスが保険に入るべき理由」について、3点詳しく解説します。
年金が少ない
まずは、年金が少ないことです。会社員と違い入る保険が異なるためです。会社員は、国民年金にも加入するため、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を受給できます。一方フリーランスは、国民年金保険に加入するため、老後に受け取れる年金は老齢基礎年金のみです。
具体的には、老齢年金の平均受給額は以下のように異なります。
- 厚生年金加入者(会社員) :月額146,145円
- 国民年金加入者(フリーランス):月額56,358円
上記のように、受け取れる金額は半分以下になります。そのため、リスクに備え保険に入る必要があるでしょう。
傷病手当金が受け取れない
フリーランスが保険に入るべき理由として、障害手当金が受け取れない点が挙げられます。フリーランスが加入する国民健康保険は、傷害手当金の受給ができません。傷害手当金とは、病気やけがで働けない場合に支給される手当です。
具体的には、会社を4日以上休んだ際に支給されます。働けなくなった日から12か月以内の平均収入のうち3分の2を受け取れるメリットがあるのです。
例えば、1か月の平均収入が30万円の場合、以下の計算で算出します。
- 30万円÷30日×3/2=6,700円
上記の条件であれば、毎日6,700円もらえます。しかし、フリーランスであれば、傷害手当金がもらえないため自身で保険に入り備えておく必要があります。
仕事でトラブルが起こるリスクがある
フリーランスとして働く際には、仕事上でトラブルが起こるリスクがあるでしょう。そして、トラブルの責任を負う可能性もあります。
例えば、自身のパソコンにウイルスが感染したり、盗難が起きたりした場合には、取引先の機密情報が漏れる懸念があります。また納期遅れにより、損害が生じる可能性もあるでしょう。
このようなトラブルが生じた際、取引先から損害賠償請求がされるのも珍しくありません。企業であれば、個人だけでなく全体での責任となります。しかし、フリーランスは、自身に過失があると認められると、個人で責任を負わなければなりません。
このようなリスクに備えるためにも、保険への加入が重要です。
フリーランスにおすすめの保険4選
フリーランスが保険に入るべき理由を解説しましたが、どのような保険への加入がおすすめなのでしょうか。
本章では、4種類の保険と補償内容を解説します。
個人年金保険
個人年金保険とは、老後のために生活費を積み立てる保険です。国民年金にプラスしてもらえる点が特徴です。
さらに、60歳から65歳の間にもらえるため、退職して年金がもらえない際にも生活費を補えます。そして、個人年金保険料控除と呼ばれ、経費として月々の支払いが可能なため、節税効果があるといったメリットがあります。
フリーランスとして働く際に、年金が少ないことが不安な方は、個人年金保険がおすすめできるでしょう。
死亡保険
万が一のために、死亡保険の加入も重要です。死亡保険とは、加入者が死亡した際や高度の障害者になった際に支払われます。種類は、保障される期間が決まっている定期型と死亡するまで保障が続く終身型があります。定期型の方が保障される期間が決まっているため、支払い金額が安い傾向にあるでしょう。
このように、死亡保険は、保障が薄いフリーランスでは必要です。もしもの場合に、家族が困らないように備えておきましょう。
所得補償保険
所得補償保険とは、病気やけがなど、働けなくなった際に保障してくれる保険です。フリーランスは、傷害手当金の受給ができないため、万が一に備える所得補償保険がおすすめです。
保険の内容にもよりますが、契約前の12ヵ月分の平均所得の40〜85%程が最長2年支給されます。働けない場合の生活費を補うためにも、所得補償保険への加入をしましょう。
賠償責任保険
賠償責任保険とは、自身の過失による損害や情報漏洩、業務中の交通事故などの賠償請求が起こった際に保障される保険です。
また、取引先企業に重大な損害を起こした場合には、高額の賠償金を支払う必要があるため賠償責任保険への加入が必要です。
最近では、フリーランス向けの賠償責任保険が増えてきています。例えば、「フリーランス教会」による賠償責任保険制度や、大手企業も導入している「WELBOX」といったサービスがあります。賠償責任保険だけでなく、トラブル時に役立つ弁護士費用保険もあるため、加入が求められるでしょう。
フリーランスのリスクに備えて、保険に加入する
今回は、フリーランスが保険に入るべき理由とおすすめの保険について解説しました。
フリーランスは、年金が少なく、障害手当金が受け取れないなど、公的保障が薄いデメリットがあります。対策を立てないとリスクに対応できないでしょう。
そのため、以下の保険への加入をおすすめします。
- 個人年金保険
- 死亡保険
- 所得補償保険
- 賠償責任保険
このように、保険に入ることでフリーランスのデメリットを補い、安心して仕事ができるようにしましょう。
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